マーケティング担当者は魔法使いではありません

マーケティングを専門にやっていると、
”調査して分析の結果をすぐ出してくれる人”
と思われることがあります。

それはマーケティング・リサーチ。
マーケティングのための調査であって、売れる仕組みを構築する前段階の話。
なおかつ、”なにを・なんのために”と調査対象・調査目的がはっきりしていないと調査できませんし、○○白書のように市場に転がっている情報ならまだしも、市場に存在しない情報であれば情報を取得する手段を考え、実行し、集計して、初めて考察があるというものです。

また、営業の人からは
”見込み客リストを出してくれる人”
とも思われることもあります。

リストも、既存の名刺のベータベース化やメルマガを仕掛けて取得するなど、見込み客リストを作るという目的があって初めて実行しリストができるというものです。

さらに、
”実績・事例を出してくれる人”
とも思われたりします。

マーケティング担当者は魔法使いではありません。
マーケティング担当者はドラえもんでもありません。

どちらにしても、インプットがあって初めてアウトプットがあります。
マーケティング担当者は机上の理論だけでなく、普段からの顧客の現場や社内の現場からの情報収集が必要です。
そして営業マンの協力も必要になってきます。

日ごろからデータ収集と解析を行っていれば、もしかすると、
マーケティング担当者は”魔法使い”になれるのかもしれません。

魔法使い

マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
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起こらないと認識しない災害リスク

東京商工会議所発行の東商新聞8/20号の防災特集を読んでいて、昨日の台風の影響を考えていました。
新聞には、
”水害のリスクを知り、事前に備えよう”
と題して、荒川河川地域の被害想定と国土交通省ハザードマップが紹介されていました。

国土交通省ハザードマップ
http://disaportal.gsi.go.jp

私も早速ハザードマップにアクセスして、私のオフィスのある東京都北区赤羽周辺を見てみました。
オフィスは荒川に結構近いのです。
その荒川の、堤防の弱いところが北区にところどころあり、荒川が氾濫したらオフィス近くまで浸水するのかもしれません。

日ごろから自分の周辺環境の危険性を認識しておくのは良いことだと思いました。

ハザードマップ

余談ですが、
私の出身中学校は、その荒川の橋を渡って向かい、川口市側の河川敷にあります。
中学生だった頃、30年以上前ですが、台風がやってきて、大雨で私たちのグランド=河川敷は荒川と一体と化していました。
グランドに設置してあったバスケットボールの籠の位置までの大雨で、その翌日、全校生徒はゴミ拾いに駆り出されたのは良い思い出です。

土木の世界でマーケティングをしていて、土木の技術とその社会への貢献性を学びました。
昨日のような災害がない限り、土木工事の貢献度が重要視されないことは残念に思います。
国・自治体・関係する団体は、もっと声を上げて呼びかけてもらいたい。
メディアも、もっと取り上げてもらいたいです。

マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
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代理店営業マンは客先のマーケティング担当者

もしあなたが代理店営業であるならば、自分を代理店さんのマーケティング担当者だと思って行動してみてください。

営業マンが顧客へ訪問する際には、何かしら持って訪問します。
自社の新製品のサンプル・カタログ、業界で仕入れた情報、提案書などを顧客に提供し、客先の社長さんもしくは担当者と打ち合わせをします。
その上で、顧客から現状や今後の発注見込み、新たなプロジェクトなどを聞き出し、その情報を元に次の手を打つ訳です。

情報も何も持たずに手ぶらで顧客に訪問するような営業マンは、

・ご機嫌伺い?
・御用聞き?

所謂、使えない営業マンです。

顧客が代理店・販売店・特約店であるケースの話をします。
顧客である代理店さんの営業マンも、上記と同じように、常に顧客へ提示できるネタを欲しています。

私がよくやったのは、

「カタログお持ちしました」

と大量にカタログを置いていく方法です。
代理店さんの営業マンは喜んでくれるはずです。
そのまた客先へ持っていくネタになるのですから。

無駄にするぐらいカタログが手元あれば、営業マンは撒いてくれます。
営業マンは訪問するのが仕事です。
訪問件数で営業を管理している会社もあります。

このように代理店さんの営業マンがカタログを配らざるをえない状況を作ってしまいます。
使えない営業マンでも、カタログ配布係になってくれます。

そのためにも、顧客の手元に届いて営業してくれる販促ツールが必要になってきます。

・営業が説明できなくても商品を説明してくれるカタログ
・アプリの販売であれば試用版DVD
・活用事例を載せた小冊子

販促ツールは、顧客が自ら商品を判断して購買意欲を上げてくれます。
これが”売れる仕組み作り”、つまりマーケティングです。
営業マンも自分がマーケティング担当者になったつもりで行動してみては如何でしょうか?

代理店営業

マーケティング内製化プロデューサー
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適切なマーケティング手法の選択を

マーケティングの手法のひとつで、ペルソナという考え方があります。
商品サービスを提供したい特定の1個人を想定します。
その個人がどう思うか、どうすれば買ってくれるのか、をシミュレーションして戦略を練っていく方法です。
ペルソナ手法は大人気で、ネット上にもたくさんの情報が公開されています。

個人を顧客としているビジネスに向いています。
しかし企業を顧客としているビジネスに無理に当てはめようとするとズレてしまいます。
採用する側は”1個人”ではなく”会社組織”ですので。
窓口担当者を口説く営業トークのネタには使えますが。

企業が顧客である場合は、その会社組織とその業務を想定して戦略を練っていく必要があります。
顧客企業の業務に自社の商品サービスを採用してもらうと、
・会社にどんな効果があるのか?
・担当者の業務にどんな効果があるのか?

そして採用するのに不安な点を払拭させるため、安心材料を与えてあげなければなりません。
・どんな会社に採用してもらっているのか?
・採用した会社はどんな効果が得られて喜んでいるのか?
つまり、導入実績とお客様の声です。

また、”顧客が誰か”ではなく、案件の発生をベースにしたビジネスの場合は、これまた別のマーケティング手法で行わなければなりません。
建設工事案件とか、スポーツイベント案件とか、システム改修案件とか。
案件発生の時点では受注先が決まっていないケースです。

最終的に購入を決めるのは人になりますが、個人か、企業か、案件かによって手法を使い分けるべきなのです。

「マーケティングをやってるはずなのになんか違う?」
と思ったならば、合致したマーケティング手法かどうか疑うべきです。
流行りのものに安易に飛びつかず、自分に合ったマーケティング手法を選んでみてください。

ペルソナ

マーケティング内製化プロデューサー
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営業部以外は顧客への意識が低い

私が経験したどこの会社でも感じた事。

”営業部以外の部署は顧客への意識が低い”

営業は顧客獲得・売り上げ達成に必死です。
良ければ報奨金、悪ければ怒られて減給、最悪はクビ。

逆に製造サービス部門や間接部門には報奨金も出なければ、怒られることもありません。
会社の業績に対する責任が低いので、顧客への意識も低くなりがちです。

ところが製造サービス部門や間接部門でも顧客に対して意識が高い会社があります。
工場見学や作業所への見学を頻繁に行っている会社です。
顧客を呼んで、社内の現場を見てもらい、顧客の不安点の払拭を目的に行っています。
当然、見学の後は役員が囲んでの接待で、更に信頼を獲得することになります。

工場見学

工場や作業所によその人が来る、というのは作業員達にとって大変緊張する出来事です。
ふだんは仲間同士でワイワイやっている所へ、よその人、それもクライアントが来るのです。
自分達や会社の存続を危うくする権限を持った存在が来るのです。

この日はみんな、普段より丁寧な態度で、丁寧な仕事をします。

顧客の顔が見えるということは、工場や作業所で仕事している人にとっても、”誰が客だか分からない”状態ではなくなります。
そして、その後はその顧客を意識して仕事をするようになっていきます。

また、顧客からの見学の感想を頂戴し、社員へフィードバックすることで、社員へのモチベーションアップが期待できます。
更に、顧客に了解をいただいて”お客様の声”としてホームページへ掲載することで、未来の顧客への安心材料にもなります。

工場見学・作業所の見学は、顧客への不安払拭と、製造サービス部門や間接部門の品質の向上になりますので、お試しいただければと思います。
社員への良い刺激になります。

マーケティング内製化プロデューサー
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