残業は誰のため何のため

大手広告代理店の残業問題が取り沙汰されています。
残業とは、誰のために・何のためにするのでしょうか?

以下、実話です。

ケース1:
そこは勤務時間が終了すると社員みんな飲みに行ってしまうため、夜は事務所には誰も残っていない会社です。
そのため時間内に終わらなかった仕事は自宅に持ち帰ってやっていました。
夜とか、土日とか、年末年始休暇とか。

ケース2:
その会社では、営業とオペレーターはそれぞれ異なる業務を行い、お互いに手伝うことが出来ない分業でした。
営業を終えて退勤時間になって帰ろうとすると、社長はすごい剣幕。
「オペ達が夜遅くまで働いているのに、お前は帰るのか!」
営業をクビになりました。

ケース3:
その会社では、日中は営業活動、夕方に帰社して夜中まで伝票整理の毎日。
労基が感付いて、社長が呼び出されました。
夜中までの残業禁止となりました。
しかし、毎日伝票処理が終わらないため、こっそり退勤時間にタイムカードを押して、それから終電まで残業の毎日。
それが社長に知られてクビになりました。

ケース4:
採用担当をしていて、求職者の対応をしていました。
求職者から、残業時間を問われて答えに窮したので、社員の残業時間の調査をしました。
社長に報告すると、社長はすごい剣幕。
みなし残業手当を支払っているのだから調査なんかするな、と。
翌日から社長とは険悪の仲になりました。

36協定を結んでいるのだから、社員は自主的に残業をするものだ、残業しなければならない、と考える社長が多いです。
そして、残業はするものだという考え方が浸透している会社では、勤務時間が終了しても、社員がいつまでも帰宅しようとしません。
部長が居残っていたりすると、帰り辛くて帰れない状況です。

また、仕事を作業と思ってやる社員と、仕事が面白くてやる社員とでは、残業に対する考え方も異なります。

残業をしたならば、それに見合った報酬を支払わなければなりません。
同時に、休息時間も設けなければなりません。
社員がイキイキと働けない会社は、まず社長自身の考えを改める必要があるのではないでしょうか?
そして仕事量をこなせるための仕組みも検討の必要があると思います。

退勤後の残業
マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
http://www.toyoda.marketing
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