BtoBとBtoCのマーケティングの違い、Part1

私の事業は、BtoBのマーケティングがメインです。
会社員時代はすべてBtoB営業、様々な業界を経験してきましたので、BtoBは結構得意です。

しかしBtoCは感覚が違います。

BtoBとBtoCのマーケティングをごっちゃにする人がいます。
そのため、BtoCマーケティングの手法をそのままBtoBに取り入れても上手くいきません。
「基本は一緒だ」などと言う方がいますが、その方の狭い経験の中で、たまたま上手くいっただけの話。

営業でも、BtoBとBtoCは違います。

営業マン時代には営業の後輩を育てきましたし、採用も担当してきたのですが、BtoC系の営業マンはBtoB系では使い物にならないのです。
感覚が違うのです。

それは何故か?

お客様が購入するメカニズムが異なるからです。

そこで、営業ならびにマーケティングにおけるBtoBとBtoCの違いについて、考えてみたいと思います。
私の頭の中を整理するついでに。

BtoCにおける営業アプローチ

BtoC(Business to Consumer):企業対個人取引
お客様は個人ユーザーです。
営業ならびにマーケティング担当者は、個人ユーザーに対して働きかけを行います。
個人ユーザーは、本人が欲しいを思った商品サービスを購入できる権限があります。
1個人でアプローチからクロージングまで持っていくことが出来ます。

BtoCにおける営業アプローチ_背後に奥様あり

ただし、高額商品を旦那さんに売り込む場合は、背後に奥様がいることを懸念しなければなりません。
財布のひもを握っているのは、商品サービスへの理解度が無い奥様だったりします。
マーケティング的には、奥様への説得材料も必要になる訳です。

BtoBにおける営業アプローチ

BtoB(Business to Business) :企業対企業取引
お客様は企業という集団です。
営業ならびにマーケティング担当者はまず、商品サービスに対して理解を示す担当者に対して働きかけを行います。
購買担当や研究開発担当、業務の分かる担当、などです。
客先担当者は商品サービスを欲しいを思っても、購入権限が小さいのです。
そのため、高額商品は会社に稟議書を上げて購入の申請をしなければなりません。
稟議書の流れは、
担当者→上長→総務部長または社長
こんな感じです。
上に行くほど、商品サービスへの理解度が小さくなります。
つまり、承認してくれない可能性が高いのです。
そのため、マーケティング的には、総務部長や社長に向けての説得材料も用意する必要があるのです。

他社との差別化が少ない商品サービスの場合は、決裁権の大きい社長にアプローチをかけるのが近道です。
複合機の会社が営業マンに経営者にアポ取りさせるのは、こういった理由です。

ただし、基幹システムや業務に携わる商品サービスを直接経営者に売り込む場合は気を付けなければなりません。
トップダウンで導入しても、実務担当者の実情と意見を無視した商品サービスによる業務改善は、社員の反発と業務の停滞を招くことになります。
社員からの「使えない」の声が大きくなれば、経営者としても黙ってはおれず、購入元の会社に対してクレームが付きます。

「売上げを上げるけどクレームばかり」

こんな営業マンはいませんか?
お客様の実際のニーズとミスマッチしているのかもしれません。

この枠に当てはまらないケースも当然ありますし、重複しているケースもあります。
会社の業界・商品サービスの形態は十人十色なので、自分の会社がどんな形態なのか、自社研究が必要です。
それは、経営者にとっても、営業にとっても、マーケティング担当者にとっても、仕事を進める上で必要なことです。
自社の形態が分かっていないと、間違った営業、間違ったマーケティング手法をやっていることになりますので。

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マーケティング内製化プロデューサー
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