経営者のマーケットを読む力

トイザらス破産申請も

米国おもちゃ販売大手・トイザらス社が破産の可能性、なんてニュースが飛び込んできました。

トイザらスが日本にやって来た頃、私は素材メーカーにて、玩具メーカーへの営業をやっておりました。
トイザらス日本1号店が出来て、早速視察に行ったのですが、
「これは日本人には向かないな」
というのが感想でした。
アメリカでは売れていたのかもしれませんが、日本の子供はこんなので遊ばないだろう、と思いました。
日本人は日本人なりの好みがありますし、商品の品質には大変うるさい人種です。
米国大手がやって来て日本の玩具メーカーちょっとヤバいかも、という黒船への危機感はなくなりました。

しばらくして別の黒船がやってきました。
米国オフィス用品販売大手・オフィスデポです。
オフィスデポが日本にやって来た頃、今度は私は筆記具部品メーカーにて、文具メーカーへの営業をしておりました。
オフィスデポ日本1号店にも早速行ってみましたが、トイザらスと同じ感想でした。
商品はとびっきり安いのですが品質が非常に悪く、ボールペン12本セットのうち7本はすぐ書けなくなってしまいました。
私は日本の文具メーカーの開発者と一緒に仕事をしていたので、性能と品質には大変うるさい人間です。
オフィスデポという黒船への危機感もなくなりました。

その後、日本の文具業界ではアスクルの大頭で、流通が大きく変わり、卸問屋が消え小売店も消え、メーカーも大手流通に沿った開発・生産をするようになっていきました。
従来日本の文具メーカーは、各社の研究開発者が思い思いに新製品開発をしていて、それぞれの独自性・こだわりがあったのですが、流通革命によって業界が大きく変わってしまいました。

そんな時代の流れで大きく変動する経済において、またひとつ流れから消えるかもしれない大手企業のニュース。
流れが急過ぎて、向こう10年会社は安泰、という大手で働くサラリーマンの保険はなくなってしまいました。
経営者がマーケットを読む力、変動に対応する力を身に付けてなければ、会社は流れから消えてしまいます。
従業員を路頭に迷わせないためにも、経営者は対マーケット戦略に取り組まなくてはなりません。

マーケティング・セミナー開催

マーケティング内製化プロデューサー
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豊田マーケティング事務所
豊田栄康(トヨダヨシヤス)
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