マーケティングを根付かせるには組織作りから

営業とマーケティング担当者、手法のウェイトの違い

新型コロナウィルスの影響でお店に入っての飲食はせず、テイクアウトか自分で料理するようにしています。
その際に便利に活用しているのが料理レシピサイト・クックパッドです。
クックパッドを見ていると、乳製品メーカーや調味料メーカー、農産物生産業者がレシピを投稿しているのが目に付きます。
自社の商品を、こんな使い方がある!と活用事例を挙げているのです。
露骨な宣伝にはなっていないので、読者に警戒心を与えない良い宣伝だと思います。

ところでこういった地味な宣伝活動は会社の中で一体誰がやるのでしょうか?
営業部は自分の直接の売り上げにならなければやりません。
総務部門?技術部門?社長が直々に?
営業推進部門やマーケティング部門のない企業では、こういった自社商品の啓蒙活動・マーケティング活動がなかなか根付きません。
担当者がいないからです。
営業マンからすれば直接の売り上げにつながらないので無駄な活動に見られがちですが、長い目で見れば啓蒙活動は必ず売り上げに貢献するはずです。

マーケティングを根付かせるにはまず組織作りから。
営業部門は既知の顧客へ提案。
営業推進部門・マーケティング部門は未知の顧客へ提案、そしてファン作り。

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営業情報を共有する価値

営業情報の共有

営業の持っている情報は各々異なります。
自分の顧客のニーズであったり、自分の得意分野の業界情報であったり、ライバル会社との顧客の感想であったり。
情報が増えればそれだけ営業マンの引き出しが増え、顧客からの信頼度増・受注確度増となります。
ところが営業マンはみなひとり親方。
自分の売り上げは自分で何とかしなければならず同僚を手助けするような行動はまずしない。
この辺りが事務方や工場勤務の人たちとは異なります。
営業部門には共有意識がないのです。

経営者の中には営業部門の情報共有を何とかしようとグループウェアを導入したり勉強会を開いたり意識改革研修をしてみたりと様々な手を打っているところもありますがあまり効果が出ていないようです。
根本的に営業マンは自分の成績・利益にならなければ自らやろうとしません。
もし情報共有が営業マンにとって有益であると理解してくれれば、彼らも情報共有に協力してくれるでしょう。

営業情報の集合知は営業マンにとって途轍もない武器になります。
業界の動向情報、自社製品の導入事例、顧客ニーズとそれに対応できる商品ラインナップ・・・
このような情報・知識は営業トークの良いネタであり営業マンの引き出しになります。
引き出しの多さは優秀なアドバイザーとなり得るため、そんな営業マンはお客様から頼りにされよく相談を受けるようになります。
営業情報の共有は営業マンの成長の手助けになるのです。

また、営業情報の集約は営業ノウハウの集約であり商品情報の集約でもあるのです。
自社のノウハウをコンテンツ化(見せられる形態に)することで、提供できる顧客の欲する情報になります。
会社の財産であるノウハウの取得、新たな集客・新規開拓のネタとなるコンテンツ化、そして営業マンの育成。
営業情報を共有することに価値があるのです。

さて営業情報の共有を具体的にどうやるのか?
それはまた別の機会に。

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提案できるものを増やす

営業は提案できるものを増やすことでビジネスチャンスを増やすことができます。
提案とは顧客の要求を満たすことが可能な手段や商品を勧めることであり、営業では提案書を、マーケティング部門ではホームページやカタログで商品や事例を挙げることになります。
顧客の要求が分かっているのであれば簡単なのですが、分からない場合は顧客から合致するものを探り出さなければなりません。

顧客の種類を4つ例を挙げてみました。

顧客の要求と提案、その①

①顧客の要求が既知である
■が欲しいという顧客に対して■を提案する。契約はスムーズに行われることでしょう。
簡単な話ですが、ずっとソリューション営業をしてきた私の経験では、このようなケースはめったにありません。

顧客の要求と提案、その②

②顧客は欲しいもの以外は欲しくない
■が欲しい顧客に対して、■の持ち合わせがないため◆や●・▲を提案してみる。
顧客は■以外には全く興味を示さないので、商談は不発に終わってしまいます。
融通の利かない購買担当者にありがちです。

顧客の要求と提案、その③

③目的のために工夫をする顧客
柔軟な考えをする顧客もいます。
②と同様に■が欲しい顧客に対して、■の持ち合わせがないため◆や●・▲を提案してみる。
◆を傾ければ■になって使えるかも?と考えてくれる顧客です。
この場合たくさん提案(情報提供)することによって顧客が課題解決への手掛かりを見出してくれることがあります。
研究開発部門や事業推進を担う部門・経営者に多く感じます。
私はこのような方との付き合いを大事にしています。
後々大きな取引につながる可能性があるからです。

顧客の要求と提案、その④

④何が欲しいのか分かっていない顧客
困っているのは確か。しかしその解決策が分からない。そもそも何が欲しいのか分かっていない顧客です。
私はこのような場合はできるだけたくさんの提案をします。
こんなのはどうですか?あんなのはどうですか?
こんな事例があります、あんな事例があります。
選択肢を挙げることで顧客側で解決のイメージが固まってきます。
たくさん提案する、たくさんの事例を挙げるということは顧客に課題解決へのヒントを与えてることになるのです。

事例を多く挙げるというのは、顧客の環境に合致するものを探るためです。
顧客の置かれている環境がこちらでは分からないため、顧客側で近い環境を見出してもらうためです。

提案できるものを増やす、事例を多く挙げるというのは大変な労力がいります。
営業マン個人任せではなく、会社として組織的にできる仕組みが必要です。

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社長の頭の中を実行する係

マーケティング担当の有無

ある機関のアンケート調査によると、中小企業の約3割以上で社長自身がマーケティングを担当・実施しているとのことです。
確かにマーケティング未発達の会社では営業社員は営業に専念し、市場調査やパンフレット作りなどのマーケティング活動を社長がやっているところが多いと感じます。
直接の売り上げにならない市場情報の収集は社長がやっているし、パワーポイントで原案作って印刷屋にパンフレットを手配していたり、パワーポイントで原案作ってホームページ制作会社にデザイン依頼していたり、自分で作ったパワーポイントで得意先にプレゼンしその後は営業社員に引き継がせている。
パワーポイントが多いんですよね。

さて、何故社長が自らマーケティング業務を行っているのでしょうか?

営業社員は”自分”の顧客、”自分”の売り上げにならないことはやりません。
”会社全体”の売り上げ向上の活動はしないのです。
営業部門を統括している営業部長もプレイングマネージャーである限りはひとりの営業社員と同じです。
”会社全体”のための活動を社長自らせざるをえない営業組織体制が、マーケティング未発達の会社に見られる現象です。

社長という立場は”会社全体”目線で物事を考えています。
だからこそ営業部門全体の戦略が立てることができ、何が必要でどうすればいいのか見えてくるので、社員に指示するよりは自分で実行した方が早いのです。

しかしいつまでも社長がマーケティング担当者をやっているわけにはいきません。
社長の頭の中で描いているマーケティングを実行する係が必要です。
マーケティング部門・経営企画部門・営業推進部門…
会社によって名称は違いますが、”会社全体”の売り上げ向上のための活動をする担当の設置が、営業活動全体に良い影響を与えるはずです。
これまで社長がやってきたことなのですから。

始めのうちは社長がマーケティングを描いて担当社員に業務を実行させるのが良いでしょう。
最終的には社長がやらないで担当社員に自発的にやってもらうのが理想。
そうすれば社長は経営業に専念できることでしょう。

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社長にはマーケティングの方針を示し舵取りを

進路、南北南へ!

マーケティング部門の新設する企業が増えてきました。
広告制作担当者・広報(スピーカー)担当者・営業資料制作担当者・営業支援担当者・商品企画担当者・市場調査担当者・Web担当者・アクセス解析担当者・Twitter担当者・・・
企業によってその役割はマチマチです。
おおまかに社長の直下で営業とは違う動きをする部隊(経営企画)と、制作担当者(クリエイター)の2つに分類されるようです。

そしてもうひとつが、『マーケティングって儲かりそうだから始めてみた』タイプ。
マーケティングがよく分からないので担当者を決めてぶん投げ。
「担当者が何かやってくれるだろう」という社長からの無責任な期待。
任命されたマーケティング担当者はWebやSNSだけに集中し、営業部門との距離が広がっていく。
そんな光景を目にします。

本来マーケティング部門は『営業』に密接であるべきなのに営業部門とはすり合わせもしないで訳の分からないことを始めてしまう。

日本の企業のマーケティング担当者はどこへ向かおうとしているのか?
社長にはマーケティングの方針を示し舵取りしてもらいたい。
私はそんな企業のお手伝いをしています。

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